シニアとインターネットのいくつかのなぞ
Japan.internet.com の記事より
団塊世代が創り出す“サードウェーブ”
仕事を通じてパソコンでのメールやインターネットの知識はすでに取得済みであると考えられ、彼らは定年後インターネットをどう活用するかということに意識を傾けていると言える。
「メールやインターネットの知識」は既に習得済み、という言葉に妙に引っ掛かりを覚える。
うちのユーザビリティ評価では、じゃあなぜあんなにシニアの人は使えないのだろう?
だって、自分が使っているサービス以外使えないんだもんとなる。例えば、小さい頃から英語を学習する。じゃあ、「習得できているはず」、ハズですよね。私の知り合いの57歳のYさんも(ネタに使ってごめんなさいね。)「僕たちの世代はみんなメールでやりとりしてるし。」と仰る。習得度は早い。が、習得したことがないものは使いづらいと考えている。
56歳のSさんはインターネットを10年やっているから、僕はかなり使えるほうだと思うよ。と言う。「何を見てますか?」「日経の株価」「他には?」「銀行」結局、実務でしか使っていない。それで調べ物を問題なくしている人は多分、多くない。
しかし、もう一度問題意識を持つには非常にいい記事である。
ところで最大に気になったこと
これらのサイトは、シニア世代にも読みやすいように文字の大きさを選択できるようにしたり、「困った時の解決法」というタグを目立つ場所に配置するなど、ユーザーが困ったとき、「いったい何処を見ればいいんだろう・・・」と迷うことがないように配慮がされている。
すごく違和感を感じるんです。ここに。
普通だったら、普通と言う言葉にすら違和感を感じるのですが、困った時に「いったいどこを見ればいいんだろう」はどの会社も実装してなくてはいけないのではないだろうか。
なにが違和感って、シニア向けのサイトはシニアで見ている人は其処まで多くないのに、そもそも検索する時にシニアで検索する人は少ないのに(中高年はあり)、うちのユーザー調査で10人中10人が文字の大きさを選べることに気づかなかったのに?
「私って、本当に気を使うんだよねー」と合コンで仰る女性がたまにいる。
「私って不思議ちゃんなんだよね」と仰る女性がたまにいる。
その配慮が、ユーザーにとって配慮と思えなかったら、意味がない。
その気持ちはとても嬉しい。私もできればシニア層に文字の大きさをここをクリックすると大きくなるんだよって教えてあげたい。この間は「本当に○○ちゃんって気を使えるよね」と言うかのごとく、先日Nさんに「ここを押すと文字が大きくなるんですよ」と教えてあげたら、そのボタンがボタンであることすら気づかなかったというオチまである。
私は独身である。いつも私が独身であることを人に言っている。
それなのに、声はかからない。(こういうことを書いている時点で終わっていると言われる。)
私はシニアにとって超優しいサイトなのよ。だから、私を使って、愛して。
その一方通行のコミュニケーションに非常に違和感を感じるのである
#48Luckさん、トラックバック有難うございました!