M字型の世界?

当社の数学教室大人塾にて、「ビジネス基礎数学」Eラーニングを開始いたしました。
どうぞよろしくお願いいたします。

最近、「成績は正規分布ではなく、M字型になっているのではないか」という仮説を持っている。
上のグラフは、当社の数学教室の講師をの1次試験の結果グラフである。
試験の内容は中学生2年生程度の文章題。ただ、問題数が多いため、反射的に解く必要がある。

「数学教室」の「講師」になりたいくらいだから、そこそこ皆数学には自信があるはず。
しかし、上記のような結果なのだ。
さすがに、0点はいないし、1点はスマホで解いてしまった方などもいそうだが…
(ちなみに、10点中7点以上で1次試験合格としている。現在のメンバーは皆8点以上である。)

点数の分布が、M字型というか、猫の耳型になっている。
できる人と、できない人にわかれていて、中くらいがやや少ない。

このテストは、どう回答したかの結果も見られるようになっており
一応全員の回答に目を通すようにしているのだが
点数の低い人の回答には、なぜこうなった?というのも少なくない。
それでも、数学講師になりたいと思うくらい、数学には自信があると言うことなのだろう。不思議だ。

分断する世界

数学塾の話を人にすると、「できる人」は必ず言う。
「そんな話は、そこの世界だけでしょう。そんなの珍しいよ」と。
そうかもしれない、そうでないかも知れない、と思いながら
色々な人に「できない人」の存在について語ると、
時折、「確かに、そういう人いたかもしれない」と思い出してもらえることがある。

よかった、私が見ている世界は、幻想ではないと、ほっとする。
幻想ではなく、現実である。
M字型の後ろの方の、山なのである。

できる人は、できる人同士でつるむ。
人は、同程度の人といるのが一番心地が良い。
特に、守りに入っているようにみえる社会において、
わざわざ視野を広げるために外野を攻めて、
自分にプレッシャーをかけるなんて、
受け入れられにくくなっている。
人付き合いも省エネの時代だ。

となると、自分の友達は、自分を反映している。
自分の全体的な立ち位置は知らない。
でも、自分の周りには、同じ人しかいない。
だから、異なる存在を理解しづらい。知らないから、想像もしづらい。

M字型または猫耳型の話

真ん中が少ないなあと思っていたのは、結構前からなのだけども
先日、とある企業の新人研修における評価を依頼され、テストの点数をつけたら

見事なM字型(猫耳形)だった。
できる人は、できる。
できない人は、できない。
そして真ん中が少ない。

これは、少しずつ、できるとできないをつなぐ人がいなくなっていることを」
あらわしているのではないかと思っている。

もちろん、このほかにも色々なテストを色々なところに仕掛けていて
簡単なテストであれば、正規分布のような形になることもある。
が、エクセルのテストとかになると、一気にMが進む。

大人になってから学ぶ話

今後、社会人向けの研修は、画一的なモノを変えなければいけない。
中庸な講座であれば、分かっている人には退屈になるし、分かっていない人には難しくなる。
レビューが参考にならない時代である。

Mを認識して生きる

自分がMのどこにいるかを認識し
知らない世界を否定せずに
さまざまなユーザーと接していく必要性は益々高まっている。

ということを、意識して、日々、観察を続けよう。