消費のハレとケ

貯金がある=お金を使う、とは限らない。
そんなことは良く知られている話である。
シニアの「ゆとりがある」という話も、?マークがつくことが多い。
Uさんは、54歳、団塊世代っこである。
だんなさんが定年した直後から、生活が変わった。
彼女は非常にアクティブな人で、定年前は「遊んでます!」というオーラを出しまくっている人だった。
月曜は映画、火曜はヨガ、水曜は・・・というように。


だんなさんが定年した今も彼女のアクティブさは変わらない。
先週はどこにいった、今週はどこに行く、そういう話ばかりである。
ただし、変わったことは「必ず割引があるもしくは無料であるところしか行かない」
1ヶ月に1回はちょっと高級レストランに行くこともあるが、あとは基本的に「試写会」や「無料カルチャースクール講演」などなど。出しても2,000円。
彼女のだんなさんが特別年収が低かったわけではない。
某企業の結構な役職まで行ったくらいだ。
いつも思う。「ゆとりがある」のは65歳くらいからだ。精神的にももう少しゆとりが出てくるから。
65歳くらいまでは会社のない自分の生活のペースをつかむのに、戸惑っているように見える。
だから、消費のハレとケの落差が激しい。
65歳を過ぎると、ハレもケもなくなり始めるのお金の使い方がスムーズになる。
だから、65歳以上って肩肘がはってなくてかっこいいんだな、とふと思った。