世代?年代?インターネット!

ここのところ、とても忙しかった理由の一つとして、面接を行っていた、ということがある。
弊社パソコン教室のインストラクターの採用面接である。
欠員が出たわけじゃないのに、なんとなく、教室が回らないため、追加採用となった。
なので、今回の採用の目的は「即戦力!」
未経験でもいい、知識がきちんと合って、ユーザーの側に立とう!という意識がある人を重点的にチェックした。
採用広告には「パソコンが好きで、パソコンの楽しさを伝えたい人!」という内容を提示。
不況の影響か30名近くご応募頂き、18名、面接を行った。
試験問題、というか、良く聞かれる
1)「マイコンピュータとマイドキュメントってどう違うんですか。」というキレ気味質問
2)「Yahoo!とグーグルって何が違うんですか」という質問
3)「パソコンの維持費用っていくらですか」という質問の意図を質問者に質問しなければいけない質問
4)「楽天ってなんですか、なんで儲かってるんですか」というなんじゃそりゃ、な質問
これを質問し、その回答で質問がどの辺を見ているのか(ユーザーなのか、自分なのか、上からなのか、平等なのか)をチェックするやり方です。
その中での感想・・・
■パソコンが使える、という幻想?それとも、「使える人」の基準がおかしい?
「パソコンは仕事以外で使う事はありません」という人が見られる。「パソコン好き!」と大きな声で言える人を募集したのになあ。
「パソコン大好きです。毎日ずっと見てます」という方も「Googleって何?」と聞くと「googleとか、使ってないので答えられません」という人も。それでも、「パソコンインストラクター」という職業につきたいと思っている方ですから、私なぞは「オタク」と言われても仕方ない気がしてくる。中学生にとって25過ぎたらみなオバサンなようなものである。(最近はおばさん、と言われて振り向くようになった私が嫌い。)
「ネットで買い物とかは?」「恐いんでしてません」という40歳代。「私、インターネットショッピングとかって信じてないんです。個人情報流出が恐くて。なんか、それに、難しくないですか?」(心の中で「どこぞのシニアじゃ」と突っ込む。気持はわからないでもないが、先生としては「インターネットショッピング楽しいよ!」と言って欲しい)
「ネットで買い物は?」「ケータイでしてますから。」「パソコンでは?」「あんましないですけど、パソコンのサイトってごちゃごちゃして買いづらくないですか?」
「マイコンピューターとマイドキュメントの違いは?」「そういうのは調べてみないと解りません」(・o・)
「パソコンってどうやって選びました?」「最新のOSを選びました」(いや、そこじゃないだろう!それもありだが・・・)
一応「パソコンが使える人」で「パソコンインストラクター」を募集しているのである。なので、応募して下さった方々は「自分はパソコンを使える」と思っている。
そして、たぶん、普段から使っている。問題なく。
周りからも使えると思われているレベルなんだと思う。(そう言う意味で、うちが求めているのは特殊)
■答えられる方がおかしいのかもしれない
「楽天って何ですか?」という質問。昔「野球は詳しくなくて・・」と回答した方がいて、それはそれで微笑ましいと言うか、予想外の展開で「野球かっ!」と突っ込みを入れたかったのですが、今は、そんなの「そうだよね、楽天と言えば野球だよね」と言える位まで、驚かなくなった。勿論突っ込みも入れない。
「野球では無くて、サイトの方で」と断りを入れるほどだ。
で、一番多い返答は「検索サイトです」。
最初は!?と思っていた回答も、連続してそう答えられると、自分が不安になる。楽天は、仮想商店街を越えて、検索サイトなのか。たしかに、旅行もあるし、なんでもある。でも、Infoseekの事を話している訳じゃなさそうだ。
この間中学校ボランティアで中学生がアメブロで検索していたのを思い出す。「なんでアメブロで検索してるの?」「だって、たくさん結果が出るから」「Yahoo!とかgoogleとかで検索してみたら」「どうして、アメブロじゃ駄目なの?」「だってアメブロってブログしか検索しないじゃん」「十分だもん」
きっと、素人には、Yahoo!もGoogleも楽天市場も、amazonも区別ができない。すべては「検索結果」なのである。ぐるなびも、食べログも、「検索結果」。それが、きっと、世の中の「あたりまえ」にとって代わる。
「断然Goo検索、それもグリーンレーベル」とか言ってるうちのスタッフSは変人で、今時の「ふつー」だと「やふーとか、ぐーぐるとか、区別しちゃうのうざい」って感じなんだろう。
今時の子はインターネットも問題なく、とよく言われているが、反対に情報過多の為、「何をしていいのか解らない」という子が多い。中学生を見ていて思う。なんでもできる、ということは、なんにもできない、ということだ。
そして、苦労してた世代は昭和ヒトケタのおにいたまのように、検索技術を駆使して、「真実」とかいうのを探すのだが、それを見た平成キッズは「うわー、歴史っぽーい」とかいいつつ、まったくの他人ごとなのだ。
■ 「使える」が、変わっている。
もし、あなたが、昭和ひとけたユーザーならば(インターネットをたくさん使っていて、RSSとか使っちゃって、Twitterとかも入ってて、、、)、「ふつー」とかい離している事を疑った方がいいかもしれない。そして、時折「ふつー」の人と話して、自分がショウワヒトケタっぽいネットユーザーであることを悟った方が良い。
ウェブサイト制作者も、業者さんも、誰もかも、もし、「ヘビーユーザー」なら、「ふつー」の視点との接点を持った方がいい。今回、本当にそう思った。結局、ヘビーユーザーの採用にしてしまったが、ふつー視点を一人は採用すべきだったか、悩んでいる。どうなんだろう。
次回は、「インターネットと世代」を書いてみたい。(って、前も何か予告して書かなかったので、「予告は適当に変わります。」)