誰の都合?

当社はパソコン教室でもあるので、沢山の会社から営業を受ける。
特にシニア・シルバー層をターゲットとした商品の営業が多い。
「こんなソフトあります」「こんなサービス始めたので是非ご紹介を」といらっしゃる。「こんなサービスをお教室でご紹介いただけますと、お宅のブランド力も上がるんじゃないですかね」と適当なことをおっしゃる方もいる。うー、そういうのはものによりけりだし、その提案書じゃうちのブランド力、っていうより、あなたの都合のいいオンナじゃないですか。と心の中で突っ込みを入れる。非常に興味があるもの、うちの生徒さんにメリットのあるものしか紹介しない。面白いものしか紹介しない。そう決めている。
さて、昨日は結構強引に某営業さんがいらした。「御社のー、デジカメ講座とかでー、おきゃくさんにつかってもらったらいいとおもうんですよねー」というソフトである。正確にはソフトではないが、まぁ似たようなものである。
「でも、シニア層にはちょっと難しいインターフェースですね」
するとカレ。


「大丈夫ですよ。簡単ですよ。」
「えーと、誰にとって簡単ですか?」
「こんなの、ちょっと覚えればできるようになりますよ」
デタ!自分勝手!
(周りを見回して)「ご高齢の方ばかりじゃないですか」
大体、教室の中で「ご高齢」と大きな声で言えちゃうのは、全く気の聞かない証拠である。若造が。
「ご高齢の方ってお金持ちって言うじゃないですか」
(穴があったら埋めてしまいたい)
「お金持ち、といっても、自分が楽しめない、使ってもワクワクしないものに対してお金は払いませんよ。このままではこれはメリットが薄いですね。」
「そおですかー。じゃぁ、インターフェースの文言の部分を直せばいいですか?」
(無言)
まだまだ、そういう人は多いのである。
そういう人が、「今日、営業でこんな話聞いてきました!」「うはは、これが現場の声だ。うっはー」とやっていることを想像すると、枕だけじゃなくてマットが涙でたぽたぽになって、ウォーターマットになってしまうかと心配するのであった。