んーと、んーと、右。
Uさん、52歳、女性。パソコンを始めて2ヶ月目。
「右クリック、うーん、っと、右って・・・」
その姿を見て、ふと、私たちが「それは右クリック」と当たり前のように思っていることが、実は当たり前じゃないことが解る。
当たり前、と言う言葉は非常に難しい。
それが誰にとって当たり前なのかを考えてからでないと「当たり前」という言葉を使えない。
ネットで下の画面を見たいんだから、下の矢印を押して当たり前だよね、と当たり前星人は言う。
しかし、多くの初心者は「下を見たいんだから、上に送らないと」と上の三角を押す。
ただ、成熟不足、と言えばそれはものすごく簡単だ。
なーんにも考えなくて良いもの。
でも、実際に上に押す人は非常に多く「考えてなれないと下向き三角を押すようにはならない」という事実を忘れてはいけない。当たり前のように下向き三角を押すだろうと思っちゃいけない。
件のUさん、つぶやきながら、「右クリックって、えーとえーと」と思い出す。
当たり前星人は、右クリックなんだからマウスの右側を押すに違いない、と思うに違いない。
しかし、当人にとっては「右手の中にー、右クリックがあってー」と悩むのである。
さらに、右クリックがどのようなときに使うのかがイマイチ解らない。「簡単にメニューが出てきますよ」と言われても、簡単の度合いがわからない。
たかが、右クリック、されど、その言葉を聞いて簡単に反応できるまでにシニア層は結構がんばっている。
(ちなみに小学生の低学年に教えるときは、お兄さん指とお母さん指、で教える。「お母さんがんばって押す!」「お兄さんでオッス」みたいな感じです。子どもの頃からオヤジギャグ教育)
私たちが「当たり前のように当たり前」と思う事を、たまに立ち止まって「どうやったら伝わるんだろう」って考えていただけると幸いです。
※「ホイールマウスを使えば?」と言われます。実際、慣れた方には教えるのですが、中指をコロコロする強さが難しく、人によっては押してしまったり、フレームが使ってあったりすると変なところ(=自分の意図しないところ)がコロコロしたり、酷いときにはプルダウンメニューがコロコロする。トラブルに弱いシニア層にはナカナカ難しい。
※当社は14日~16日で一斉お盆休暇をいただきます。宜しくお願いいたします。