シニア向けウェブサービスって?

10月 18, 2017

id:aratako0さんからメッセージがメッセが来たのに「仕事中なのでそれでは」と冷たい事をおっしゃるので返答(笑)

シニアは普通に私たちと同じようなサイトを使いたいということ、ただしそこに障壁があるということ。そこで、元々あるサイトをどうやってユーザビリティを改善し、シニアに知ってもらい、使ってもらうかということが大事かと思います。
もちろん、ポジショニングとしてシニアを狙わないという考え方も必要でしょう。
trans–シニア向けWebサービスってもう終わったよね、という話

adatako0さんと前飲んだ時に「シニア向け、って区切るのおかしいよね!」といろいろ語り合ったのですが。
当時はそう思っていた。
シニア向けウェブサイトって、おかしいよね。
なんで年齢で区切るの?
彼らは経験が多い分、いろいろな趣味を持ち、画一的ではない。
いまどき女子大生だって色々区分されてるのに、彼らが年齢だけで区分されるのはおかしい。
でも、年齢という区切りが必要なこともある。
最近とあるシニア向けサイトのメンバーとオフ会をしょっちゅうしている。(ありがとうございます)
どうも、彼らにとっておやじギャグ満載(かつ「のんべ」←でもお酒弱い。最近カラオケに行くと自分の音痴さで気持ち悪くなることが発覚。)の私は「オヤジ」部類に入るのでよく誘ってもらえる。
その時に出てきた言葉が「確かにMixiも入ってるんだよ。でも、若者ばっかでつまらない。」「話が合わない」「話が振れない」という悩みを持っていることも、よく聞く。(あまり悩んでなさそうだけど)
口コミサイトなんて紹介して一番最初に言われるのが「若い子の意見ばかりじゃ役に立たない。年齢が知りたい」でしたし。
年齢というゆるい枠の中で、縛られずに居心地がいい環境が必要。
サービスマーケティングの本にも書いてあった。
対象者を集めるには、その人たちがいやすい環境が必要と。
・とあるサービスのユーザーの8割は50歳代以上である。しかし、そのサイトでは前面に「シニア」は出していない。趣味でくくっている。
・シニア層はさりげなく、2ちゃんユーザーも多い。(昔は2ちゃん見てます、というのは憚られる話だった気がするのに、最近のシニアは嬉しそうに言うことがある。反応に困る。)
・若者とは話が合わないが、シニアばかりはちょっと抵抗がある。(そこにくくられるのが嫌)
・でも、自分とあまりにも違うところに入るのは嫌。
・必要なのは年齢の区切りではなく、使えない人でも使えること。
・弊社の保有するパソコン教室でも、いらっしゃる人に対して「シニア向けパソコン教室」と謳ったことはない
ただし、「うちは老若男女いらっしゃいますよ。ただし、平均年齢があなたと同じくらいなんです」と言っているだけ。
それで皆さんが安心していらっしゃる。
#ちなみに、オーナー研修のとき、「教室はあなたを映す鏡です」という話をする。
ガツガツしたらガツガツした人が来るし、楽しそうであれば楽しそうな人が来る。
サービス業ってそういう感じ。雰囲気が人を集める。

シニア層向けのサイトを作りたいなら、シニア向けですよー。というより、シニア層が居心地がいいサービスを提供すること、そしてシニア層が使いやすいことが重要なんだと思う。シニア向けですよ!と謳う前にそれを整備しなくちゃいけない。

aratako0さんの話に出たリログは終わってしまったけども、あの場所の良さは「村」的なよさがあって、私は勝手にhatenaシニア版のようなイメージを抱いていた。
みんなが仲良くて、お互いをニックネームで呼び合っていて。3日ブログを書かないと「どうしました?」とメッセージが入る。会話のやり取りもとても楽しくて、終わる時もみんなが嘆いていた。
でも、結局会員数は伸びない。
伸びないからこそ楽しいところだったのだけど、それでは継続が難しい。
シニア向けウェブサイトは伸びないことを前提にやらなくちゃいけないのかな、ということをこの間スタッフと話していた。伸びなくても、オフを強く感じるからいいんだよ。そういえないと「シニア向け」ウェブサイトはできないのかもしれない。もし、シニアを対象にしたいならシニア向け!と言わずにシニアも使える、としたほうがよほどいいんだろうなあと思う。
だから、もう一回引用

シニアは普通に私たちと同じようなサイトを使いたいということ、ただしそこに障壁があるということ。そこで、元々あるサイトをどうやってユーザビリティを改善し、シニアに知ってもらい、使ってもらうかということが大事かと思います。
もちろん、ポジショニングとしてシニアを狙わないという考え方も必要でしょう。
trans–シニア向けWebサービスってもう終わったよね、という話

これがすべてなんだと思う。
シニア!シニア!シニア!って叫ぶんじゃなくて、シニアが使いたい場所でシニア層が使えるウェブサイトであること。使ってほしい人にとって居心地がいい場所であること。
それが大事なんだと思う。
ということで、安易じゃないですよ。ありがとうございます>aratako0さん。だから、例の話、もちょっと待ってね。