全角と半角
Sさん(58歳)はインターネットを使わざるを得ない環境に陥った。
というのも、御商売でインターネット上にクーポンなどを発行していたのだが、担当の方がIDとパスワードを残してお辞めになったとか。
「僕、インターネットでこういう文字を変更できるようになりたいんです」
やる気がある人は好きだ。さあ、どこからでもかかってこい!
まず、インターネットを立ち上げる。Yahoo!が開く。
該当ページのタイトル(○○クーポン)を入力する。
「僕、クーボンって打ってない?これ、クーボンに見えるんだけど」
「大丈夫ですよ」
検索結果がでる。
「あ、これの4番目をクリックすればいいんだね」
そう、実はシニア層にはYahoo!のスポンサーサイトの色が薄すぎて、通常の順位と違いが解らない。
仲良しのNさんも「うちのホームページがヤフーの4番目で」とおっしゃるのでみたら広告掲載のところから数えていた。
「そうですね、順位は変わりますので、ここをクリック」とタイトル部分をクリックしていただく
「なるほどね」
該当ページが表示されたら画面一番下の「ログイン」をクリック。
「ロングインね。」この辺は許容範囲。想定の範囲内(古い)
ID,パスワードは全角半角の違いを教えながらクリア。
そして修正管理画面へ。
「ここを直すんですよ」
「なるほどね」
9月30日を10月に書き換える。
「バックスペースとディライトってのがよく解らないんだよね」
(ディライトはJTだ・・・)
「デリートですね。」と笑顔で。「ちかちかよりも前を消すときは・・・あとを消すときは・・・」と説明。
「10月30日まで有効」
「これはもっと見栄えを良くしたほうがいいので、10も半角にしましょうか?」
「どうしてそう思うの?」
「(10と10を入力して)10のほうがやせているの解ります?」
「わからない」
「ちょっと幅が広いですよね?」
「そう言われるとそんなことがしない気もない。」
「ですよね?」
「そんなことが解るなんて天才なんだなあ」
ほめられた!いや違うって・・・
このように、シニア層に半角全角はとてもわかりにくい。
だから入力フォームで半角全角を区別させるなんて、マナカナちゃんを見分けるのに等しいほど難しいのである。