思考ツールとしての語彙

面接週間である。
5年くらい前に面接シート(面接で聞く内容)は固まった。それ以来、大きな変更はしていない。
聞く内容はシンプルである。
最近楽しかったこと
最近学んだこと
など、どのような点に喜怒哀楽を感じるかわかれば
一緒に働きたいタイプか(または、指示しやすいタイプか、伸びしろがあるかどうか)などがわかる。

面接で最近気になるのは、主に大学生のアルバイト募集における面接対象者の語彙の少なさである。
言葉を引っ張り出そうとしても、相手が言葉を持っていなければ、引っ張り出すこともできない。

最近楽しかったことを具体的に聞いても
「みんなでわいわいやったこと」以上の言葉が引き出せない。

友達と空気を共有し
雰囲気を楽しんでいれば、言葉はいらないし、
情報は入ってくるけれども、興味なく咀嚼せず、選ぶだけであれば言葉が身につかない。

語彙は、思考のツールである。
語彙がなければ、思考することができない。
思ったことを表現することもできない。

どんなに論理的思考のツールを使っても
根本となる「語彙」がなければ、それはうまく使いこなすことができないのではないだろうか。

自分自身も気をつけねばならぬと思う。
言葉を意識して発するようにしよう、と、面接をしながら思うのである。