私が一番年上である。という誤解

昨夜、40歳の人と食事をした。
「いやぁ、僕も40歳に成りまして」
「えー。全然見えないですよ」
一昨日36歳の人と呑んだ
「僕も36歳だからなぁ、体力が」
「36歳、若いのに何を言うか。」
皆さん仰るのが「年をとって身体が動かなくなってきた」
シニア・シルバーに然り。


70歳の人は言う
「70歳になると物覚えも悪くなるし、身体も思うように動かないしね」
80歳の人も言う
「80歳になるとねー、本当に身体が動かなくなるのよ」
50歳の人は言う
「50歳になって、老眼がでてくるとね、本当にダメなのよ」
負けじと20歳と数十ヶ月(この表現はいい加減にしましょうといわれてますが、お気に入りなので。)の私が言う
「いや、20歳の頃と比べて、まぁ数十ヶ月しか経っていないんですけど、身体が動かなく成りましてね」
実際、昔より確実にお酒には弱くなっているし(といっても、普通の人より呑みますが)
誰しも、確実に、年をとっている。
シニア・シルバービジネスのくくりで怖いのが、アンケート調査では、常に一番年上の自分しか出てこない。
「50になってできなくなった」
「60になって覚えられなくなった」
「70歳になって云々」
しかし、60歳の人が弱音を吐いていると、80歳の人が鼻で笑うように「あの人、若いのに情けないわね」となる。
うちの教室で65歳はまだ若手のうちに入るのですが
65歳の人が妙に弱音を吐くと、「若いのにもったいないですね」と、笑顔でスタッフに言われてしまう。
結局、年をとるということに対して相対性がないんですよね。
常に、常に、今まで生きている中で自分が一番年上。
木を見て森を見ず、といいますが
50代だけで括ってしまうと、彼らにとって今が一番年上なわけであって(解りますかね、この表現)
全体が見えなくなる。
人生80年(と数十ヶ月になってきましたが)のうち、50代なんてまだ30年も元気でいなくてはいけなくて
未来が見えていないからこそ、今の自分を精一杯だと思ってしまう。
ということで、うちのウリは「現場の声」ですが、かなり客観的に見ている現場の声であるということも書き記さなくちゃいけないな、と最近そんな感じの打ち合わせが続いて思うことでした。
しかし、25歳(クリスマス)を過ぎると、やっぱり色々変わる気がする。
今日お会いした人(24歳)にそんな話もしたのですが
「えー。そんなの森さんだけですよ」と言われ
「ふふん、あなたも25歳を過ぎたら愕然としますよっ」と、
やっぱり、自分が一番年上的台詞を言って、思わず笑ってしまった。
シニア・シルバー層から見たら、今の変化なんて、ありが逆立ちするぐらいの多少な変化でしかないことは、解っているんですけどね。