説明書はなぜ解りにくいのか?
家でテレビが見たいというAさん。(50代前半)
「折角買うんだったら、いいのを、と思ってテレビつき」をかったら(ここではテレビ機能つき、とは言わない。テレビつきパソコン、という表現をする)
「偶然にもテレビが壊れて」(チョップじゃ直らないですかね、とサザエサンみたいなことを言う私がいて)
「パソコンでテレビを見ようと思ったら」
「なんと、パソコンでテレビを見るやり方がわからない」
最近、このような要望がものすごく多い。
とはいっても「家でテレビ見れるようになったのよ♪」というセリフが多く、ふむふむ、説明書はだいぶ解りやすくなったのね。と思っていた。
が、Aさんは「わからない」という。そこで実際に説明書を持ってきてもらった。
説明書の鉄則:最初と解らないときにしか見ない。
小説ほど厚くはないがそれなりに厚いT社の説明書。
一番最初に差し出されたのは「困ったときに読む本」だった。
「確かに困っている。」思いながらパラパラページをめくると「フォーマットの仕方」「リカバリーの仕方」「画面が暗くなった場合には」
成る程、確かにパソコンで困ったときの本だ。でも、今の困ったときとは違う。
「他の本はありませんか?」と聞く
「これは初歩過ぎて。」と、「基本の本」を差し出される。
「でもねー、読んでも、解らないのよ」
彼女にとっての問題は
1)読んでも解らない(DVD RH+!?血液型ですか?)
2)どこを読めばいいのか解らない(目次がわからないようにできている)
3)今、現実問題困っているので早く解決したい
4)リモコンの何を押したらどこが出てくるかわからない。「基本操作に戻すには?」「予約をするには?」「チャンネルを変えるには?」さらに、彼女がリモコンがうまくいかない、というのは画面に向けてリモコンを発しているからであり、リモコンのデータ受け取りがキーボードの手前にあることに「読んでも気づかなかった」(ふつー思わないわよねぇ)
ふむふむ、と、基本のきを受け取る。
文字の羅列、そして「解らないんだったらつかわなくったっていいんじゃない?」という行間。
前日に明け方まで本を読んでしまっていたために、朦朧としている頭に追い討ちをかけるようなカタカナの羅列。
「予約できます」と書いてあるのに、予約の目次がない。ってことは、片っ端から読めと。
片っ端から読むと眠くなる。
確かに、じっくり読むには解りにくい。
なぜ解りにくいか
1)前提項目が多すぎる
2)文字が多すぎる
3)どこを見ればいいのか解りにくい
わかりやすい文章もさることながら、どのときにどのようにしたらどうなるか、そういう解説も説明書には必要だと思ったポカポカの午後でした。