プロになるわけじゃないのよ

色々なスタッフの教え方を見ていて、「ああ、この人は知識はないけど教えるのはうまい」とか「知識はあるけど教えられない」と言うのがある。面接の時にとあるテストを行い、そのテストでその人の「伝える」能力を判断しています。そこに完璧な説明は要らない。「伝わって」「解って」もらえればいい。
たとえばゴルフのクラブの説明のようなものである。私は何度聞いても覚えられないのだが、業を煮やした先生が「7番の目安はこれくらい、8番の目安はこれくらい」ヘッドの傾きとかなんとかって難しい事はいらないのだ。「プロになるわけじゃないんだから」とシニア層と同じことを言ってみる(笑)
この「プロ」になるわけじゃない、という言葉は良く聞かれる。ゴルフプロはイメージがつくが、パソコンのプロ、というのはイメージがつきにくい。エンジニアさんのことかな。さらに「インターネットのプロ」といわれるともっと難しい。
「私、プロになるんじゃないんだから、私が知りたい範囲で解る事を教えてくれればいいの。」
私に教えているゴルフの先生も同じことを思っているだろう。
プロだろうがプロじゃなかろうが、きちんとボールは前に遠くに飛んだほうがいい。だから、基礎からきちんと学んで応用が効く方がいい。そっちのほうが楽しいじゃないか。
でも、実際にゴルフを習って、完璧なフォームとか、風を読むとか(そこまでいってないですけど。)すごく学ぶのは難しい。これをきちんとマスターしたら結果はわかる。でも、そこまでする必要があるのかな、とか。(もちろん、教えていて言われて嫌なことは言わないので地道にやっているのですが)


今、多くの人が「なんとなく初心者」のままインターネットをしている。
「仕事でやってれば覚えるんだろうけどねー」とイイワケをしながら。
インターネットはそういう人たちに開かれている。
これは創り手が、認識しなくちゃいけない。
ゴルフと違うのは、ゴルフにはクラブを購入時に選ぶ事が出来る(そう、私のクラブはレディース(というと暴走族みたいだけど)のかるーいモノである。)が、インターネットは選ぶ事が出来ない。
どこの会社も情報を詰め込みすぎて、言いたい事ばかりいってユーザーの欲しい事が出来ない。(今、実際私の横でどこをクリックすればいいのか解らないで悩んでいる。そして広告を押した。教えたほうが、という意見もありましょうが、ご自分の中で覚えていったほうがいいと思って・・・。)
そう、「プロ」になるつもりはない人がユーザーなんだって認識して欲しいです。
その人たちに楽しみを与える。ワクワクさせる、どきどきさせる。
さて、そろそろゴルフ復活!(先日久しぶりに行ったらフォームがガタガタ。シニア層の気持ちがよく解る。「言われた端から忘れちゃうのよ」という言葉を飲み込む。「あははー次来たときは忘れちゃうのよね!」って言わない。嗚呼。教え甲斐のない生徒だ・・・。)