あなたとわたしの括り方

10月 18, 2017

さよなら絶望先生 第15集 (15) (少年マガジンコミックス)
久米田 康治

講談社 2008-10-17
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私は本も漫画もどちらも大好きで、どちらも良く読んでいるのだが(寝る前は、必ず何かを読んで寝る)、昨夜は絶望先生を読み直していた。
一番好きな話の途中で”クークル”というサイトが出て来る。それは、いろいろな物を大きく括るものだ。
たとえば、ジャンプもサンデーも「少年漫画」。(絶望先生は萌え漫画だった。)
とにかくなんでもくくってしまうサイト、「クークル」
その括り方が「お母さんっぽいよね」というところから、「クークル本社」に行ったらマザーコンピュータ!成程!みたいな流れの話である。
括る、というのはとても面白い。
とても興味がある人にとって、たとえば、「花ゆめ」が好きだった私にとって、りぼんを読んでいる人とは一緒にくくられたくない。(でも、たぶん、他の人にとってはなんのことだか解らないと思う。読む層がちょっと違うらしい。)
もっと近い例を取ると、飲み会の席でこんな会話がある。
「ボク、読書好きなんです」
「私も読書好きです」
「同じだね!趣味が合うね!」
「何の本読むんですか?」
「ケータイ小説」
「私が好きなのは司馬遼太郎で・・・」
「普通の本って読むの結構面倒なんだよね!」
と、大きく読書と括ってしまうと、人によっては全くとらえ方が違ったりもする。
ところで、先日、シニアの方と一緒にお話をさせて頂いた。
「モリマミちゃんは良いよね。ゲーム世代だから、パソコンとか、問題ないでしょ」
クークル発動!
「私がゲーム世代か解らないですが、私は一切ゲームをしないし、機械はパソコンのみです」
「え、そうなの?でも、ゲーム世代って慣れてるでしょ?」
#ちなみに、この会話の次の日、ゲーム世代について調べていたが、それがどの世代を指すのか結局解らなかった。インベーダーゲーム世代ってのもあったのになあ。私は反射神経が異常に鈍いので、ゲームがとても苦手だとおもう。テトリスは金沢八景から金沢文庫の間の数分で一ゲーム終わる。
なので、ファミコンのスーパーマリオ以来、自分の家にゲームがあった事がない。
シニアの方には、若手=ゲーム=パソコンOKでクークル発動なんだと思う。
若い子=ケータイピコピコ=機械が強い と思われるんだと思う。
彼らにとっては、ケータイもパソコンのうちだし、デジカメもパソコンの内である。
弊社の有するパソコン教室は、パソコン教室であるが、デジカメは当然習えると思っているし、ケータイもよく持ち込まれている。中にいるとその括り方が当たり前だと思ってしまうのでデジカメだろうとケータイであろうと問題なく受け入れるが、先日「ケータイとか持ち込まれますよ」という話をしたら驚いていた人がいたので、外から見たら違うんだと思う。括り方が。
シルバー層になるとパソコン=最先端 と思っている人も多い。
パソコン教室運営してます、と言う話をすると「時代の最先端だねえ」と言われる。が、中の私たちは決してそうは思っていない。
若い層からシニア層を見た時に、60歳も70歳も同じだと思ってしまう。
ところが、シニア層の中にいたら、60歳は65歳と違うし、60歳は70歳と違う。
70歳は75歳を見て「75歳って結構衰えるんだなあ」と感想を抱く。
ヤソジ会(80歳以上を中心とした会)のメンバーの80歳はメンバーの85歳をこう言っていた。「長老がいるからボクがちょっと若く見えて嬉しいよね」。私から見たら、どっちも長老である。でも、違う。
括り方は、なかの人とそとの人で大きく違う。
決めつけた括り方をしてはいけない。
心のクークルを発動しないように、真摯にその人たちの声を聞くことがとても重要だと思う。
モノベースの考え方ではなく、ヒトベースの考え方をもつ訓練が必要ですなあ。がんばろっと。
#ちなみに、絶望先生の「主語」が大きい主語霊のくだりも結構好きで、このブログを書いている横の「ココログニュース」で「定額給付金、国民はなぜ反対するのか?」というのがあり、「主語大きいなあ。国民代表かあ」とほんわかしてしまった。絶望先生を知らない方(多分、多数)すみません。私は好きなのですが、うちの妹は好きではないとの事、いろいろな嗜好があるので無理には勧めませんが、一度是非読んでみると楽しいです。