伝わる記号を使ってる?

朝,電車の中で証券会社のつり革広告を発見した。
それは私の世代では有名な芸能人を使っているのだが、キャッチコピーが私より下の世代に向けてかかれている。
最初、その芸能人を見て「老けたなぁ、やっぱり口元のシワは隠せないなぁ」と毒づいていたのですが、「あれ?これ、誰に対して発している広告なの?」と疑問に思ってしまった。
その、芸能人は私の世代には人気だった。今、また改めて人気らしい。
でも、キャッチコピーが私の世代向けではない。うちの大学生スタッフに聞いてみる。「○○って知ってる?」「ああ、アメリカで有名な人たちですよね」「知ってますよ、有名ですよね。」
ということは、その広告は「アメリカ」という記号を「先進的」とか「流行」ってかけているんだろうか。
もしくは、一部の企業が大好きなタレント広告なのか?(ちなみに私はタレント広告は嫌いではないが、記号をうまく扱っていないタレント広告は嫌いだ。)


昔、広告の学校で、先生が
「見て欲しい人にしか見られなくていいし、見て欲しい人が見ない広告は意味が無い」と仰っていたのがすごく印象的だった。
その時は携帯電話のマナー広告を作る練習をしていたのですが、
「マナー違反です」って書いても、マナー違反している人は見ない。普段、電車の中で「うるさいなー」と思っている人はそれを見て「うんうん」と頷いても、マナー違反をしている人は「私のことじゃない」と思っている。
と、先生が。
作り手が、発信する人が、実像を知らずにずれてちゃ、伝わらないよね。
今朝見た広告は
1)私の世代は対象にしていない→だが、選択したタレントはちょっとずれてる←クライアントの意思
2)私の世代を対象にしている→選択したタレントはあっている←キャッチコピーを外している
の、どちらかだと思った。
シニア層向けのもそうだ。
その、相手のズレ、きちんと把握してる?
#さっきから、その芸能人の話題で持ちきりだが、答えが出せずにいる。不思議だ。