「変な」でくくられるモノたち

「○○ちゃんってちょっと変だよね」と真正面から女性に言ってみましょう。
「そんなことないですよぉ」といいながらニヤリとしているはずです。
「あなたってまともだよね」と言われるよりは嬉しそうな顔をしているはずです。(実験済み)
「変」という言葉は便利です。
若者が「ビミョー」という言葉を使うように、シニア層は「変」と言う言葉で色々くくります。
「なんかさ、変なのが出たんだよね」とか
「この変なの消したいんだよね」とか
「変なメッセージが出たんだよね。」とか。


メッセージが出ることは、操作が間違っている場合が多いのですから、決して「変」なことではありません。
もし、ツッコミがその場で許されるのであれば
「変なのはあんたじゃい。」とやりたいのですが、私は「いや、変じゃないですよ」とまともに答えるしか出来ない小心者。
「なんか言ってきたのよ。へんなこと」
「いや、それは何かパソコンが言いたいんですよ。変じゃないですよ。変って言ったらパソコンに失礼じゃないですか」
思わずパソコンを擁護する。
そう、多くの、苦心して作られているエラーメッセージは「変」でくくられてしまうのだ。
気づくかも、あれば親切かもと思っていることは得てしてユーザーには届かない。「変。」その一言でくくられてしまう。「恋。」かと思ってよく見たら「変。」だったくらいの悲しさがある。
そうして便利な機能は使われにくくなるし、制作者が良かれと思ってやったことが、全く伝わっていないことがある。そして「できない」と文句を言う。
ユーザーと制作者は男女のような違いがあるように見えてならない。
お互い良かれと思ってやっていることがよく伝わっていない。
「何でわかんないんだよー。」「わかりやすくやってるじゃん」「気づかないおぬしが悪いんだよー」と制作者が文句を言いたくなるのも解る。
でも、相手の視点に立って、何を求めているのか、どうしてそうなっちゃうのか、ちょっと一息ついて見直すのも重要だな、と、ユーザーさんに突っ込みたい気持ちを抑えながら、思った。