ウェブの閲覧習熟度3タイプ。
「ホームページによってルールとか、言葉とか違うから、すっごい怖いのよね。」
と、50歳代のM女史が言う。
彼女はアマゾンでは商品を購入したことがある。
ブログも書いている。(恐る恐るだけど)
インターネットも利用している=Yahoo!を見て、検索はしている。
しかし、「ホームページはルールが違うから難しい」という発言が出る。
彼女を見て、私は、「永遠の初心者だなあ」と思う。
この、「永遠の初心者」についてちょっと考えてみる。
ウェブ閲覧の特徴は、大きく3つに分かれる。
1)永遠の初心者
2)がんばる中級者
3)上級者
その中にも 年齢の差はあるので、それはまたいつか。
上級者というのは、ウェブサービスにかかわる人が中心である。自分でウェブをつくっていたりもする。
自分が作っているから、他人とルールが違うことを知っているし、違うページが現れても「失敗した。絶望だ!」と思うことはない。
車に例えるなら、マニュアル車とかで改造しちゃったりする人だ。
彼らのウェブ閲覧中の視線を取ると、ウェブをくまなく見まわして、自分のほしい情報を取りに行く姿勢を見せる。アグレッシブな視線だ。合コンでの女子の視線の感じだ。
ウェブサイトで「やり方がわからない」とか「どこを見ればいいのかわからない」という人の気持ちを解ることは難しい。なんで解らないのか解らない。
がんばる中級者は、頑張っている。
ホームページビルダーの簡単モードでウェブを作ったりもする。
解らないこともよくあるが、アグレッシブに頑張っている。
ユーザーテストをすると、対象のウェブより自分が使っているウェブサイトがどれほど素晴らしいかを語るタイプだ。このボタンはこっちのほうがいいとか、意見をしてくるタイプもこの辺だ。
視線をとると、一つの特徴的な写真などを中心に視線が動く。
細かいバナー等はあまり意識しない。
車の特徴などには詳しく、マニュアル車に乗っているが、上級者ほどに詳しくない。詳しくなりたいとは思っているが、そこまで時間を割けないと思っている。
圧倒的に多いのが永遠の初心者である。
車は見た目と燃費とブランドで選ぶ。安全に動けばいい。もちろん、オートマである。
内部のエンジンが、とか言われると、めまいがする。
JAFに頼めばいいと思っている。
ウェブで言うと、ほとんど見ていない。ファーストビューで自分のほしい情報が無いと混乱をする。
インターネット、上達したいわ、と口では言うが、たいしてそんなことを思っていない。自分がほしい情報が見つけられればいいのよ、という割に、何か知りたいことがあると検索せずにまず人に聞いてしまう。
ネットが無くても死にはしない。件のM女史のように、一通りのことはできるが、なんでそうなったかが解らない。
ウェブにあるべき項目、ここをクリックすれば出るんじゃないかとかは全くない。
ウェブを覚えたい、という気持ちはないので、サイトを探求することもない。
ましてや、覚えておこう、などということもない。
永遠の初心者なのだ。長年やっていても、困った時は誰かに聞くから、困らないのである。
(だから、定年退職をするとおじさま方がパソコン教室に通うのである。)
長年やっているから問題なく使えるとか、まさかこのくらいの常識(ルール)くらい知っているだろう、というのは、上級者の視点である。もしくは、中級者の「そうあるべき論」である。
ほとんどの人は、永遠の初心者である。
ウェブの常識も知らない。クリックとダブルクリックも、なんとなくやっているので、ウェブでダブルクリックする人多い。別に、出来ているからいい。インターネットは便利だわ。いろいろなことが調べられる。でも、なくちゃ死んじゃうほどじゃない。
買い物もできる。でも、難しいホームページが多い。もっと勉強しなくちゃね、とは思うけど、どうやればいいのか解らない。できている、でも、その「出来ている」は、上級者が思う「できている」という言葉からは大きく意味合いが違うのである。