言葉の定義

ご自身を初心者だとは思っていない中級者の方は、会話をするのが大変だ。
彼らは彼らなりの哲学でパソコンを説明する。
しかし、その言葉は他のところで使われていたりして、言葉の同期が取れない。
うちは比較的自由なパソコン教室なので、超初心者から統計解析・顧客管理データベース作成など、幅広く教えている。なので、シニア・中級層もたくさんいらっしゃる。
昨日も、一つの言葉の意味をお互いが同じ意味ではないと理解するまで、(こちらは解っていたが、相手の言っている「デザイン」の意味が解らなかった。書式のことだと解るまで3分もかかった。)
こちらの「通常言われている、まっとうな定義」などは相手にはまったく関係ない。しかし、よく聞くと直感的に先方のほうが言っていることが「響きやすい」ことがある。


世の中のマニュアルや用語はどうしてここまで難しくなってしまったのだろう?
4月になって新人研修で営業さんが大量にいらっしゃるのですが
多分、ご自身が理解していないので、話は要点をつかまず、話を聞いていて眠くなる。(失礼)
多分、私が眠いんだから、技術を知らない人は宇宙人と会話している気分なんだろう。
「パソコンは宇宙人用語」ということをよく聞く。
新しい技術ばかり目に入ってしまい、解らない人が悪いんだと言わんばかりに、新しい技術を使うことを強要してくる。新しい技術もいいと思う。私も新しいもの好きだし。
しかし、すべての人がそれを当たり前だと思って欲しくないし
新しい技術を知らない人を「勉強しなさいよ」と一言で片付けて欲しくない。
私が人に対して「この人は頭いいなぁ、素敵だなぁ」と思うポイントは、解らない人に解りやすく説明をしている場面だ。私の知り合いでも何人も素人に説明しているシーンを見ているが、話している相手が、わからなくて飽きていて、適当に「うんうん」と回答しているのを説明者は気づいていない。説明が上手な人は、一目ぼれするくらい上手な説明をする。宇宙人用語を使わないのだ。(某社の取締役たちの説明は人によって完璧に分けていて、そしてものすごく解りやすい。無駄がない。そして伝わる。)
その技術は、きちんと人間用語で説明できているのだろうか?
その商品は?あなた自身は?「ユーザー志向」という空滑りな言葉で、ユーザーが「わかりません」というタイミングを奪っているのではないか?
商品の魂を伝えるのに、技術用語はいらない。
技術用語をずっとしゃべっている人は、洋服のブランドでしか勝負できない人みたいだ。