賢い消費者

「シニアは経験があるから、色々と商品を購入[させる]のは難しい」と人が言う。
そんな遠くない昔、まだ大学生だったころ、ゼミの先生と(マーケティング専攻)「何度恋愛をしたら、恋愛のエキスパートと言えて、「経験値」と認められるだろうか。また、恋愛について云々いえるのだろうか」と論議したことがある。(暇人だ)
「恋愛の経験」なんて一番わかりやすくていい例で、経験ほど頼りにならないものはない。
ただ、経験をつむにしたがって、「できないことが多くなる」。(と、私は思っているんですけど)
「賢くなる」とは、「無理をしなくなる=今まで失敗した経験を「学習」して、やらなくなる」ということだ。と思う。誤解を恐れずに言えば。


経験、という言葉が好きでもあり嫌いでもある。
ただ、N数(母数)が1なので、それは「世の中の絶対」ではない。
しかし、人間というのは不思議なもので、多くの人が経験を重視する。重視する経験は大切だが、それは絶対ではない。「次はこういう恋愛をしよう」といっても、相手が変われば、恋愛の方式は変わる。といえども、恋愛を語れるほど経験値がないのが非常に残念だが。
#ちなみに、先生とは、少なくとも経験を語る恋愛をするには100人は付き合わなくてはダメだろう、という話になった。しかし、自分が経験をつむことで客観的な判断ができなくなるので、100人目と付き合ってから、また一巡しないと、客観的な経験値はつめないのではないか、という結論?に達した。ということで、私に恋愛相談をしないでください。(笑)
つまり、「シニアは経験があるから賢い消費者のため、彼らを満足させるのは難しい」という意識を撤廃することからはじめる必要がある。経験は、本人の中でしか積んでいない。
なので、非常に当たり前のことであるが「絶対的なみんなの満足(はぁと)」は存在しない。
賢い消費者か、という話になったら、「自分の経験フィルター」が多い分、注文は多いだろう。
しかし、シニアが特別に賢い消費者か、といえば、私はその言葉には疑問を感じる。