マニュアル、好きですか。

10月 18, 2017

私はオートマ派なんで、っていったら「オヤジギャグ!」とハリセン飛んできそうですが。ゴールド免許のモリです。(ちょっと自慢。←乗ってないだけ)

3人に1人程度が「読まなくてもわかるので読まない」~マニュアル調査
パソコンのマニュアルを「ほとんど読んだことがない」、あるいは「一度も読んだことがない」という回答者166人に、その理由をたずねた。最も多かった回答は「読まなくても操作できる」で62.7%(104人)であった。この人数は、全体(330人)のほぼ3分の1である。
それに次いだのは、逆の回答で「読んでもわからない」16.9%(28人)。パソコンはソフトウェアや周辺機器などを使用するため、パソコンのマニュアルだけでは、全ての操作をマスターすることはできない。読んでもわからないのはある程度仕方ないだろう。

シニア層はマニュアルを読まない、と良く言われる。特に女性は読もうとしない。と言われている。
それは何故?と聞いたら「読んでも解らないから」と回答するだろう。
「だって文字が小さいんだもーん」という声も聞こえてきそうだ。それも上目遣いで。
しかし、実際手にも取りもしないかというと、実はそんなことはない。
彼らはマニュアルを一切読まないかといえば、全くそんなことはない。
実は、一生懸命マニュアルを手にしているのだ。読もうと努力している。
蛍光ペンを握り締め、「頭から読もうとしている」
しかし、多くのマニュアルは当たり前だが「頭から読む」ためにはできていない。
途中での「画面の切り替え」などは当たり前のように当たり前として語られているし、多くのマニュアルはお経のように(失礼)すべてが平坦に見える。絵があっても小さくてどこを指しているのか解らない。さらに、彼らの切り札が出る「マニュアルは解っている人が作っているから解らない人にとっては解りにくいのよ!」これは葵の御紋みたいなものである。「解っている人ぉぉぉひかえよぉぉぉ」みたいな感じだ。(解らない人から見たら「解らない人ぉぉひかえよぉぉ」と言われているように感じるでしょうが)
私たちの教室に来るときも「マニュアルが解らないから!」と入会される方は多い。
マニュアルを見せていただくと最初の10ページくらい、蛍光ペンで様々なところに線が引いてある。その光景は私の物理の教科書みたいだ。「全くもって重要な事を理解していない」。
見ていると「わからない単語」にひたすら「重要だと思って」線を引いているように見える。「なんでここに線!?」と思えることが多い。
当社の保有するパソコン教室は、オリジナルテキストを利用している。彼らはテキストの事を「テキスト」や「マニュアル」と呼ぶ。「マニュアルどおりにやれば・・・」「マニュアルと違うことが出てくると突然解らなくなって・・・」などの言葉が現れる。それでも「オタクのマニュアルは解りやすいよね」と仰っていただける。(まあ、解りやすいように作っているのだから、それは当然なのだが・・・それに、マニュアルじゃなくてテキストだし・・・)
彼らは本当はマニュアルを読みたいのだ。ところが、多くのマニュアルが「読ませるためにはできていない」。
どこから読めばいいのか、どこを読めばいいのか、何を指しているのか、だから「読んでも解らないし・・・」という最初の台詞に戻るのである。
読まなくても操作できるのはうらやましい。とはいいつつ、私も一切マニュアルは読まない。たいていはうちの若い衆(笑)が教えてくれたり、妹が操作の方法を教えてくれるからだ。
一番マニュアルを読んで欲しい、一番「その質問は前にも出ました!」的な電話がある、「マニュアル読んでよ!書いてありますよ!」といってしまいそうになる中高年に解りやすいマニュアルが必要なのではないか・・?と思うのである。
ちなみに、私たちがマニュアルを作るときは全体像と細部の画像をどちらも掲載し、そして一部の人用に理屈をつけたりもする。(理屈がないと頭に入らない人が結構多い。)そして、ページ数を割けるならばかなり細かく操作の手順とその理由を書いていく。皆さん、真剣だしまじめなので文字は読む。
「高齢者はマニュアルを読まないもんっ」と決め付けるのは尚早としか言いようがない。
読みたくない、と思わず思ってしまいたくなるようなマニュアルを提供し「高齢者はマニュアルを読まないからなぁ」と大きなため息をついている方を見ると、肩をポンポンとたたいて、ほっぺに人差し指を突き刺してみたくなるのである。(古典的ですみません)