「行動」が大事。

10月 18, 2017

随分前に、日本の食卓という番組を見た。
「伝統的な」食卓が受け継がれずに、中食が発達し、「食文化が壊れている」みたいな内容。「料理が好き」という方の食卓をのぞいたら、実は殆どが冷凍だったり、という話。
内容としては、文末に入れておいた岩村さんの本の内容とかぶるところがあるので、食に関するマーケッターは必読。
まあ、テレビの話なので、面白くないとニュースにならないという面白く見せる恣意的な編集は正直否めない所もあるため、内容については深くは触れない。(岩村さんの本はとても興味深く読んだ。オススメ)
が、その番組内で非常に興味を持った箇所があった。
それは、スーパーで食材を買った方に対してインタビュー。(ちょっとうろ覚えだが・・)
インタビュアー「食事を作る時に気をつけていることは」
回答者「できるだけ、バランスが良くて、栄養のあるものを・・・」
インタビュアー「買った物を見せてもらえますか」
回答者「きゃあ」
(見るとインスタント食品や菓子パンなどが入っている)
回答者「今日は、ちょっと楽がしたくて」
そんな掛け合いが3人くらい続いた。
まあ、ここでこんにゃく芋とかがカートに入っていたら、ニュースにならないんだがw(それはそれで驚かれるけども。)
そう、人にはよそ行きの顔と素顔がある。
素顔は、実際の行動でしかみることができない。
口ではいいことを言っていても、実際にやってみると違うことをやっていたり、買っていたりすることが多い。行動に真実がある。
弊社運営のパソコン教室は、今、繁忙期である。
いつもは11月位にくる年賀状シーズンの繁忙期が、秋がなかったせいか、遅れて今になり、すごいことになっている。
これが、まあ、バーゲンセールみたいなものなのだ。
普段はおっとりした方も目を三角にして素材集を奪い合う。
人と争うなんてとてもとても、と仰っている方が、血相を変えて「あの人の年賀状いいわね。私、作り直す!」とかなる。
年賀状の印刷を教室でする場合、その順番の取り合いが始まる。「私を先にして!」「10分で終わらせて!」(プリンタに言って!)
その勢いにおじさんがビビる。参戦するおじさんもいる。
普段の姿と、仰っていることと、その目が三角の状態のギャップがすごすぎて、その瞬間を見ると、食卓のテレビ番組を思い出すのだ。
そう、どんなに普段「いいこと」を言っていても、実際の行動とは違うことの方が多い。だからこそ、ウェブとかも、「見てもらう」んじゃなくて、「買ってもらったり」しなくちゃ、行動からしか問題点は見つからないんだ、と思うのでR。

変わる家族 変わる食卓 – 真実に破壊されるマーケティング常識 (中公文庫)
岩村 暢子

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