10秒チャージ、3分キープ
今日、久しぶりに現場に出ました。
夏休み頃から非常にバタバタしておりまして、現場監督(!?)はするものの殆ど教えていなかったのです。
ヒアリングをするときにはシニア層に接しますが、やはり知っている方のヒアリングとはいえヒアリング中は少し緊張していらっしゃるので、まるきりいつもどおり、というわけには行きません。
今日は久しぶりに教えましたが、迫りくる締切よりもよほど大変でした。本当に。
普段、口では言っています
「本当にすぐに忘れますからね、記憶を持たせておくような仕掛けが重要です。ネーミングにしろ、ウェブデザインにしろ。つまり、記憶がなくてもできる状態でなくてはいけないのです」
寝言でもいえます。
しかし、今日、現場に立って、今説明したことが私がくるりと他の人を見ている間、それはほんの3分の間、突然呼ばれて「ごめんねー、さっき言ってたこと、その瞬間は解ったんだけど、後ろ向いたら忘れちゃって」
向くなー!後ろー!
昔、ウィダーインゼリーの広告が 10秒チャージ2時間キープ、グリコだって2時間フルマラソン?
しかし、実際の現場は10秒チャージ、3分キープ。
この、「忘れてしまう感覚。」これは、絶対に若者には理解できない。
私は6年近くシニア層に囲まれていて、慣れきっているつもりが、今日は新鮮に驚いた。
1ヶ月離れていただけでこんなに驚くなんて、という私自身にも驚いた。
(え、さっき、言ったこと、さっき、「なるほどねー」って納得したよね!?)
こればかりは実際に触れないとどれほど忘れるかは理解できない。特に3操作以上あると覚えられない。混乱するのだ。対象をドラッグして右クリック、これが解らない。行為は覚えているが、何をドラッグすればいいのかが覚えられない。
100歳以上が過去最高になったとか。
これからますます高齢者だらけですよ~。
そんな中、お互い「さっき言ったじゃない!」というなんだか男女の痴話げんか(ほんとかな?)みたいにならないためには、さっき言ったことを覚えてなくても出来る仕組みが必要だ。
もちろん現場では笑顔で言う「いいんですよ、忘れてください。人間は忘却の生き物です。」
わが社は哲学的なパソコン教室でもあるので。
でも、心のなかでは本当にビックリマークが並んでいたのである。