「消費者が学ばなくてはいけない」
昨日テレビを見ていたら、そんなことを言っている人がいた。
非常に驚いた。何を言っているんだろう?
「俺様を好きなやつだけがついてくればいい」
と、言ってくるように聞こえたのですが。(まぁ、実際そうなのですが、「これから普及する!」といっている横で、それをいっちゃあかんだろと思うのですが。)
確かに学ぶことは楽しいし、そういう人、そういう技術が好きな人もいるだろう。
ネットバブルのころから、図らずも色々な技術を見てきたが
消費者視点、というよりも、消費者が「あ、便利じゃん」と思える提案をしていかなくちゃいけない。
また、その「便利」が一過性のものであってもいけない。
i-modeがでてきたときを思い出す。
発売前に調査をしていたのだが、「インターネットに詳しくない人」の中では「携帯電話でインターネット?いらないよ。メールはショートメールがあるし、」と否定的なことばかり出てきた。
その後、ダイエットコンテンツや乗り換えコンテンツなどが出てきて、ようやくi-modeがコンテンツ勝ちで受け入れられた。今、シニア層が携帯でメールやインターネットをしている姿を見て思う、i-modeは「インターネットをする」道具ではなく、電話の延長であり、「電話が進化したもの」なのだ。
解りやすいものが、便利になる。
年を取ると「新しいことを覚える」のが億劫になるのが、電話の延長だったら「できる気がする」と、心理障壁を低くしてくれるのだ。
消費者は、あなたさまのサービスを受けるために、勉強しなくちゃいけないんですか?
パソコン教室を運営している人間のせりふではないですが
勉強して、受けられるサービスは、帰ったときに「お帰り」と言ってくれるだけなのだろうか?
もちろん、すべては進化していくし、その進化に身をゆだねる必要があるのだろう。
業界の中に身をおいていると、毎日新幹線に乗っているようで早さに麻痺する。
たまに、新幹線から降りて、途中下車するのはいかがだろうか。
そうすれば、「消費者がオレについてこないのはおかしい」なんて、いえないと思う。
自分が75歳になったときに、同じせりふを、あの人は言えるのだろうか。